特定送配電事業者と送電事業者の違い

特定送配電事業者

電気事業法第2条第1項第12号より

"特定送配電事業 自らが維持し、及び運用する送電用及び配電用の電気工作物により特定の供給地点において小売供給又は小売電気事業、一般送配電事業若しくは配電事業を営む他の者にその小売電気事業、一般送配電事業若しくは配電事業の用に供するための電気に係る託送供給を行う事業(発電事業に該当する部分を除く。)をいう。"

 

送電事業者

電気事業法第2条第1項第11号より

"送電事業者 送電事業を営むことについて第二十七条の四の許可を受けた者をいう。"

ここで第27条というのは、問題があった場合に経済産業大臣がその改善として命令を下すことができること。

 

つまり

「特定送配電事業者」は「送電」と「配電」をやる。

「送電事業者」は「送電」をやる。

 

じゃあ送電と配電の違いって?

電気事業法施行規則第2条 により

送電線:"発電所相互間、蓄電所相互間、変電所相互間、発電所と蓄電所との間、発電所と変電所との間又は蓄電所と変電所との間の電線路(以下略)"

 

配電線:"発電所、蓄電所、変電所若しくは送電線路と需要設備との間又は需要設備相互間の電線路(以下略)"

 

街中にある電柱は、変電所から需要設備(一般の家庭や商店、工場など)を電気的に接続しているから「配電(線)」

そうじゃなくて、火力発電所などから変電所へ繋がってるのが「送電(線)」

 

具体的な会社

共に経産省のページに載ってる。

特定送配電事業者の一つである六本木エネルギーサービス六本木ヒルズに電気を供給しているらしい。というか六本木ヒルズって居住部があるつまり人住んでるのか…(世間知らず)

送電事業者は全国で3社しかない。

 

感想

  • 一般送配電事業者(旧大手電力の子会社)と競い合うこと(送電線を建てあい託送料金の低減で勝負する)とかってないのかなと思った。まあ街中の鉄塔や電線が2倍3倍になったら嫌ですが…
  • 大規模な工場だと、変電所から直接工場内に電気を引き込んでるので、これ配電(線)と送電(線)のどっちなんだろう。まあ引き込むといっても工場内の受電所に接続するので、その受電所が変電所扱いになる(たいていの受電所は変圧器がある)ので送電(線)なのかな。